海を見てきた
日暮れ前、陸風が凄かった。

JR主催の謎解きゲームの一環で、つらいことがあった訳ではない。海に近いお店での海鮮メインの定食は超美味しかった。久しぶりに一人分の量を平らげた。
午前中は謎解き、午後に映画のバイオハザードを観て、などという計画を立てていたサーバー会社社員T氏だったが、案の定謎解きが終わるころには日没だった。
所要時間『○時間程度』と書いてあるものは、だいたい倍の時間がかかる。
辿り着いた先々には、同好の士がたくさんいて、見知らぬ者同士の会話が聞こえて来た。
「すみません、謎解きの方ですか? 私、その小片を風で飛ばされて無くしてしまって。写真を撮らせてもらっていいですか?」
凄い風だったから、無理もない。でもその小片は、写真を撮れば良いというものではなく、透明な定規にいろんな色や形をした模様がついていて、ヒントを元に動かして透かすと答えが現れるという類いのツールで、謎解きの最も要になるものだった。
話しかけられた人は戸惑って、そのことを説明し始めた。
最後の謎に心を奪われていた私は、無くした人がどうしたかまでは追っていない。終わった後はあげても良かったんだけれど、事件が解決した後の、おまけの謎を解いたのは家に帰ってから。
一番難しくて時間がかかったのは、おまけの謎だった。
